【イベント】お台場旧車天国2018 ~クルマの枠を超えた「昭和」を楽しむ一大イベント~

2018.11.28

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11月18日(日)、東京・お台場は船の科学館前駅向かいの特設会場にて「お台場旧車天国 2018」が開催されました。年々、盛り上がりを見せている同イベント、今回は平成最後ということもあり、よりいっそう盛況であったように思われます。

「旧車天国」の名前の通り旧車のパラダイスであるこのイベントでは、会場内が「天国と地獄」の2エリアに分かれ、1985年(昭和60年)までに生産された車両は天国エリア、1986年(昭和61年)以降のモデルと海外の車両を地獄エリアに展示された他、オートジャンブル(部品市)も行われ、クルマやバイクのデッドストック部品から、よくわからない珍品奇品に至るまでが取引されておりました。

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もはや昭和しかない

 平成への元号変換から30年。もはや平成でさえ次の元号へと取って変わられようとしている今、同じ平成でも“ひと桁”の年代のクルマは、立派にヴィンテージといえるものに育っています。そのため、会場を歩けば多くの平成ヴィンテージに出会えるものだと予想していましたが、お台場旧車天国を甘く見ておりました。

たしかに“平成ひと桁”車の姿も見ることはできます。しかし、会場内に並ぶのは圧倒的に昭和世代のクルマでした。当時を知る世代としては、懐かしいどころか1周回って「こんなものがあったんだ!」と思えるようなクルマがところ狭しと並んでいたのです。

04プリンス・グロリア デラックスは1964年の東京五輪開催時協賛車

05ごく初期の軽自動車であるオートサンダル。今も立派に動く

06住江製作が1954年に発表し、200台足らずが生産されたフライングフェザー

07当時モノの看板をルーフに飾るダイハツ・ハイゼットバン

08オートジャンブルに並ぶ商品も実に昭和。もちろんすべて当時モノだ

また、クルマやバイクだけでなく、ケータリング(食事)までが昭和感たっぷりなのには、驚きました。揚げパンやソフト麺といった給食メニューに、1枚ごとの焼き具で焼く“天然もの”といわれるたい焼き、かつて鉄道旅のお供の花形でもあった“ポリ茶瓶”と言われる容器に入ったお茶も用意されているといった具合。もはや旧車天国は旧車の枠を超え、「昭和天国」と呼ぶ方がふさわしく思えてきます。

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あのころ僕らのヒーローだった

ここ数年は「ムービーカー」と呼ばれる、劇中車が展示されています。その多くは「西部警察」や「あぶない刑事」に登場するクルマですが、かつての子供たちの憧れの対象だったヒーローたちの乗り物、いわゆる特殊車両にまつわるクルマも増えてきました。

12ウルトラ警備隊のポインター号。ノーマル車両から仕上げたという逸品

13「人造人間キカイダー」よりサイドマシン。オーナーはライディングスーツとヘルメットに至るまでキカイダーだった。その後ろには、大友克洋氏のマンガ「アキラ」よりアキラのバイク。

14「あぶない刑事」に登場するレパードは劇中車の定番とも言える

15平成代表(?)は「イニシャルD」から藤原とうふ店ハチロク

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知っている人はどのくらいいるでしょうか?「走れ!K-100」の機関車K-100。6輪水陸両用車をベースにEV換装したものだった

17「仮面ライダー」のサイクロン号。微妙に小さい?

 

オーソドックスな温故知新を見せたスバル

 カオスとあえて表現してもいいような会場内で、旧車イベントらしい(?)しっかりした展示を行っていたのがスバルです。戦後の自動車開発の黎明期に作られたプロトモデルを中心に、展示と解説が行われていました。

18幻の名車とも名高い「P-1」こと「すばる1500」。生産には至らなかったクルマだ

19水平対向エンジン車の礎ともなった「A-5」。実は当初は電気自動車としての出発だったという

老いも若きも昭和そのものを楽しむイベントに

旧車イベントというと、年配の方がかつて自身の乗っていた車両を懐かしみ、同時に若い方が「かつてこうしたクルマがあったんだ」という発見の結節点となるものでした。しかしお台場旧車天国は、もはや「昭和」という時代を楽しむための場として、クルマという枠組みを超えた一大イベントに昇華したのではないかと思えます。少し前にバブリーダンスとしてかつてのディスコダンスが楽しまれたときのように、1周回ってそれらを楽しむタイムスリップイベントとなっているのではないでしょうか。

昭和、平成、そして次の元号へと新たな時代に進んでいく中で、残念ながらお台場旧車天国は次回3月で終了となります。それは2020年に向けてこの会場が使えなくなるためです。しかし、新たな会場さえ見つかれば、という可能性も捨てきれません。これだけ熱気のあるイベントですから、まだまだ続けていってほしいと思わずにはいられないのです。

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text & photo by きもだこよし, edit by 木谷宗義

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▼車イベントレポート お台場旧車天国2016
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