【最新クルマ事情】ハンマーで叩いても傷がつかないボディコーティング「ブライトネスコート」

2018.10.02

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近年、新車購入時に施工することが多いボディコーティング。汚れをつきにくくしたり小傷の防止になったりと、そのメリットは大きなものですが、コーティングの最新事情を聞いてみると「耐衝撃性」を有したものもあるようです。初めて耳にしたときには、筆者も耳を疑いました。

少し前の話になりますが、都心で天候が不安定なことが増え、雹(ひょう)が降ったことは記憶に新しいかと思います。SNSで「コーティングにおかげで雹の被害が最小限で済んだ」という投稿を目にしました。隣のクルマは結構なヘコミや傷の被害に遭ったのに、自身のクルマはほとんど無傷だったというのです。「なんだそれは?」と調べてみると、ある企業にたどり着きました。株式会社T.S.ケミカルです。

ハンマーで叩いても傷がつかない強靭さ

耐衝撃性を持つコーティングは、T.S.ケミカルの「ブライトネスコート」という製品。もともと、クルマ用のコーティングとして開発されたものですが、スマートフォンやサイネージのガラスディスプレイへの施工も行うようになり。その衝撃的なデモンストレーションから注目度が高まっていったそうです。

そのデモンストレーションは、かなり衝撃的なものでした。コーティング済みのスマホをハンマーで勢いよく叩くのですが、割れるどころか傷ひとつつかないのです!

またYou Tube上には、公式ではありませんが、地面に置いたスマホを車で轢きつぶし、本体はひしゃげているのにガラス面は無傷、という驚きの映像もありました。お話を伺った販売ディーラーであるジュエリーマーケティングの担当、望月氏には失礼かと思いつつ「軍事用ですか?」と訪ねたほどです。もちろんそんなことはなく、「民生品のクルマ用のコーティングです」と回答をいただきました。

クルマだけにとどまらない「抗菌仕様」コーティング

 そんなブライトネスコート、国内でもじわじわと需要を伸ばし始めているそうですが、海外ではすでに主流となりつつあるそうです。主な取引先は中東。「砂嵐による傷から守るため」というから納得です。砂嵐がボディに耐える影響は大きく、一度、砂嵐が起こると、2日もあれば外にあるクルマは艶消しになってしまうほどだそうで、そういた意味からもコーティングは必須ということでした。

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コーティング剤自体は2種類、通常仕様と抗菌仕様があるそうですが、筆者が疑問に思ったのがこの抗菌仕様というものでした。たしかにスマホやクルマの室内には、そうした需要もあるかもしれませんが、「そこまで必要?」と思えたからです。しかし聞いてみれば、これには別の需要と意外な商品への施工がありました。

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ある外食産業チェーンの存在です。そこでは、調理した食品を提供するのに、用意した器からカビが発生するという課題があったそう。そこで、当時の担当者が悩んだ末に行きついたのが、ブライトネスコートの抗菌仕様でした。現在は、ホテルの水回りや店内のコーティング、果ては太陽電池パネルに至るまで施工対象が広がっているそうです。もしかしたら、皆さんもすでにどこかでお目にかかっているかもしれません。

スマホでブライトネスコートを体験してみた

取材時、ブライトネスコートの効果を確かめるため、実際に筆者のスマホに施工していただきました。そして、完全に安定するまでに要するという10日が経ったころ、「そろそろハンマーで叩いても壊れないスマホへ変身しているのではないか?」と試してみると……、

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軽く叩いたぐらいでは、まったくキズは付きません。耐衝撃性コーティングという触れ込みに、誤りはなさそうです。どこまで大丈夫なのか試してみたいところではありましたが、それ以上の力で叩くとスマホ本体が壊れそうでやめておきました。

耐衝撃性の理屈は「水溶き片栗粉」

ブライトネスコートが衝撃を吸収する理屈は、水溶き片栗粉を想像すると理解しやすいそう。水溶き片栗粉は、ゆっくり指で押していくとズブズブと入っていきますが、ひと息に差し込もうとすれば入りませんよね。あんな感じのイメージだそうです。

もちろん、一見すると完全無比なこのコーティングだって、何度も衝撃を与えれば壊れますし、押し当てて強い力を加えれば割れることもあります。また、ワイパーなどで拭きあげる部分には不向きだそうです。これは、ワイパーゴムによる“ビビり”が出る恐れがあるため。なお、ブライトネスコートの耐用年数は、3~5年とのこと。

艶出しがメインだったボディコーティングに、抗菌性や耐衝撃性を持たせて進化を遂げたブライトネスコート。現在は、施工店でのボディコーティングの他、スマホへのコーティングを各地の百貨店の催事などで行っていると言います。砂嵐や雹、走行中の飛石などさまざまなことからクルマを守る意味からも、興味が付きないコーティング。これからは、「クルマに傷がつかない時代」がくるかもしれません。

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text & photo by きもだこよし  edit by 木谷宗義

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