【コラム】世界じどうしゃ人文学 Vol.06 ドイツ・シュトゥットガルトと街角の車たち ~現地仕様車とドイツを走る日本車たち~

2018.09.12

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「世界じどうしゃ人文学」では、これまでロシア・サハリン島をテーマにしてきましたが、今回からはドイツを舞台にお送りします。まずは、ドイツの中でも自動車を筆頭とした工業が盛んな街、「シュトゥットガルト」にフォーカスしてみましょう。

01シュトゥットガルト駅。屋根にはメルセデス・ベンツのエンブレム。スリーポインテッドスターが光る

自動車ブランドゆかりの地、シュトゥットガルト

シュトゥットガルトは、ドイツの南西部に位置し、メルセデス・ベンツやポルシェ、ボッシュなど世界的な企業の本社が置かれる工業都市です。メルセデス・ベンツやポルシェは自社の博物館を持っていて、ここで歴代モデルやモータースポーツの功績などを読み取ることができます。

メルセデスベンツ・ミュージアムでは、ブランドの始祖となった三輪自動車からモータースポーツの歴史まで、幅広く眺めることができました。

021886年にカール・ベンツが開発した「パテント・モトールヴァーゲン」は、世界で初めてガソリンエンジン搭載を前提に作られた自動車として知られる

03「ESF 22」は自動車の安全基準の改善を目標に開発された試作車。エアバッグとベルトテンショナーが装備されている。

04歴代レースカーがバンク角を模したステージに展示される

ポルシェミュージアムは、ブランドが始まる以前のレースカーから現代にいたるまでの歴代モデルや、作業ピットなどが間近で見られました。建築的にもおもしろい構造で館内を歩くのがワクワクします

05 06「Porschet 356 Nr.1Roadster(1948年)」。初めてポルシェの名が冠されたスポーツモデル

07911S 2.7クーペ

081994年に、中国向けに制作されたコンパクトセダンのコンセプトカー「C88」

現地だからこそ見える、ツールとしての自動車の表情

では、自動車工業盛んな都市シュトゥットガルトには、どんな自動車が走っているのでしょうか?

日本に輸入されているドイツ車は“ちょっとイイ輸入車”といった印象を受けます。これは、日本国内で売られているドイツ車が高級車として上級グレードを中心に販売されているためで、現地仕様にはベーシックなグレードも存在しており、日常のツールとしてごく当たり前に使われています。シュトゥットガルトを走るクルマはもちろん現地仕様で、華美な装備を身につけないスッキリとした見た目が魅力的に見えました。では、そんなクルマたちを写真とともに見てみましょう。

09メルセデス・ベンツ Eクラス(W211型)。日本には存在しなかった廉価仕様で、メッキモールなどが装着されていない

10フォルクスワーゲン・シロッコは、スチールホイール+ホイールキャップで、まるで別の車種のように感じる

11フォルクスワーゲン・トランスポルター キャンパー仕様。日本に正規輸入されていないフォルクスワーゲンのバン

12BMW 3シリーズ(E46型)もスチールホイールを装着。逆にスポーティな雰囲気が出ているように感じてしまうのは筆者だけだろうか

13フォード・フュージョンは、ヨーロッパフォードで販売されたフィエスタをベースとするコンパクトSUV

14 15メルセデス・ベンツのパトカーやタクシーたち。シュトゥットガルトでは“働くクルマ”の多くがメルセデス製だ

シュトゥットガルトを走る日本ブランドの車たちの姿

ドイツの街並みの中でも、日本車を見ることは少なくありません。ただ、比較的高級なモデルは少なく、生活に根ざしたベーシックカーが多い印象でした。

16トヨタ・カローラ(7代目)日本販売された3ドアハッチバック「カローラFX」と似たフロントだが、日本では販売されていない5ドア仕様だ

17三菱・スペースワゴン(日本名:シャリオ)。このクルマは、世界各国で多くの現地名を持って販売された

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三菱・コルト(日本名:ミラージュ)。1990年ごろのクルマだ

19三菱・コルト(日本名:ミラージュ)。1990年ごろのクルマだ日産・マイクラ(日本名:マーチ)。日本には存在していない「S」というグレードだった

20日産・プリメーラ2.0e Gt。日本でも同名で販売されていたモデルだ

21フォード・マベリックは、日産・ミストラルのOEMモデルとしてヨーロッパで販売された

22マツダ・デミオ。初代デミオはドイツでも同じ名称で販売されていた

23ホンダ・シビック。この顔のシビックは、日本では3ドアのタイプRのみが販売されたが、ヨーロッパでは5ドア仕様も

日本ではおなじみのクルマたちも、空や路面が違えば異なる表情を見せる。そんな気がしました。使われる環境によって、にじみ出てくる風合いが違うのです。

こんなところも、海外自動車の見どころだと思います。特に、工業都市と言ってもどちらかというと地方にあるシュトゥットガルトでは、自動車も生活に根付いた“素の表情”を見せているような気がしました。

text & photo by TUNA edit by 木谷宗義

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