【豆知識】もうすぐ発売20周年!プリウスの歴史を振り返ってみた

2016.07.05

2015年12月のモデルチェンジから半年以上が経ち、新型プリウスを街で見かける機会も増えました。発売からおよそ1ヶ月で10万台もの受注を記録するなど、大変な人気を博している現行プリウスは、シリーズ4世代目にあたるモデル。「プリウスなんて最近のクルマでしょ」と感じる人もいるかもしれませんが、初代プリウスが発売されてから来年で20周年を迎えます。

プリウスは、過去3回の「くるまマイスター検定」でもたびたび出題されている、自動車史を語る上で欠かせないクルマ。そこで今回は、歴史のプリウスを簡単に振り返ってみます。

キャッチコピーは「21世紀に間にあいました」

「プリウス」の名が初めて登場したのは、1995年の「第31回東京モーターショー」で発表されたコンセプトカー。のちの生産型とはデザインこそ異なりましたが、コンパクトなボディサイズやガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせたハイブリッドであることなど、のちに初代プリウスとして登場する市販型と共通する部分も多く、クルマとしての方向性は固まっていたようです。このコンセプトカーは、「21世紀のクルマ」のあるべき姿を検討して、生まれた形だったそう。ちなみに、このときはまだ「ハイブリッド」という呼び方はされていませんでした。

生産型となる初代プリウス(10型)が発表されたのは、コンセプトカーの登場から2年後の1997年。東京モーターショーの直前に発表され、量産車初のハイブリッド乗用車として12月から発売が開始されました。


「21世紀に間にあいました」のキャッチコピーとともにデビューした初代プリウスは、1.5Lのアトキンソンサイクルエンジンに電気モーターを組み合わせたハイブリッドシステム「THS(トヨタ・ハイブリッド・システム)」を搭載。今とは違う、4ドアセダンスタイルで登場しました。

そのときの価格は「21世紀へGO!」の意味を込めて、215万円。デビュー当時の燃費は10・15モードで28.0km/Lでした。  

「ハイブリッドの代名詞」から「乗用車の代名詞へ」

今でこそ「乗用車と言えばプリウス」と言うほどの知名度と販売台数を誇るプリウスも、初代のころは、まだまだ「ハイブリッドを搭載したちょっと特殊な乗用車」という印象でした。

このイメージを打破し、一躍「乗用車の代名詞」へと押し上げたのが、俗に「20型」と呼ばれる2代目です。2003年に登場し、「THS」は「THS-Ⅱ」に進化。10・15モードは、35.5km/Lを達成しました。セダンから「トライアングルシルエット」と呼ばれるスタイルの5ドアハッチバックへと、形を変えたのもポイントです。このスタイリングが、現在まで続く「プリウスらしさ」となっています。

発売当初から注目され、発売翌年の2004年は約6万台を販売。人気はじわじわと上がって2008年にはおよそ73,000台を販売し、「ハイブリッドの代名詞」から「乗用車の代名詞」へと、今に通じるポジションを手にします。

プリウスPHEVやプリウスαが登場し、プリウス・ファミリーを形成

2代目でベストセラーモデルとなったプリウスは、2009年に3代目(30型)へとモデルチェンジ。キープコンセプトながら、ユニークなデザインのヘッドライトを採用するなど、攻めたスタイリングで登場しました。その注目度はすさまじいもので、発売から1ヶ月で18万台もの受注を得たほど。2代目モデルの国内総販売台数が36万台だったことを考えると、とんでもない数字であることがわかります。

パワートレインは「リダクション機能付THS-II」に進化し、燃費は10・15モードで38.0km/L、この頃から始まった新しい測定モード「JC08モード」では32.6km/Lとなりました。

2011年には7人乗りの派生モデル「プリウスα」、コンパクトモデル「アクア(輸出名プリウスC)」も登場し、プリウス・ファミリーを完成させます。プラグインハイブリッドの「プリウスPHV」が登場したのも、このモデルのとき。2011年から2013年までの3年間は、国内の車名別販売台数で第1位となりました。

カローラ、クラウンを超えるトヨタの看板車種に!

現行モデルとなる4世代目は、2015年12月にデビュー。トライアングルシルエットの5ドアハッチバックという「プリウスらしさ」は継承しつつも、“エグい”と表現されることもあるほどエモーショナルなデザインで登場し、私たちを驚かせました。

「燃費はよいけど走りや質感は…」という市場の声から、クルマとしての魅力を高めることに注力して開発されたのが、今までのプリウスとの大きな違い。実際に自動車ジャーナリストを始め各方面から「プリウスらしくない走り」と、高い評価を得ています。

燃費はJC08モードで最高40.8km/L。トヨタの新しい「いいクルマづくり」の考え方、「TNGA」が採り入れられた最初のクルマにもなっています。運転支援システム「トヨタ・セーフティ・センスP」が設定されたのは、最新のクルマらしいところ。

2016年4月にニューヨーク・オートショーで発表された、新型プリウスPHVの国内デビューが待たれます。


 

2014年、2015年の2年間、販売台数ナンバーワンの座をアクアにゆずっていたプリウスですが、2016年の販売実績を見ると1位を奪還するのは間違いなさそう。初代モデルの誕生から約20年、いまやトヨタの看板車種はカローラでもクラウンでもなく、プリウスになったと言っても過言ではないでしょう。

 
3級 (第3回)

1995年の「第31回東京モーターショー」では、現在も販売されている“あるハイブリッドカー”の原型となったコンセプトモデルが展示されました。その車は何ですか。

①ホンダ インサイト
②ホンダ フィット・ハイブリッド
③トヨタ プリウス
④トヨタ エスティマ・ハイブリッド

<関連リンク>
トヨタ・プリウス公式サイト
http://toyota.jp/prius/
日本仕様の新型プリウスPHVを初披露!

http://kurutopi.jp/life/928

text by 木谷宗義+Bucket
photo by トヨタ自動車、トヨタ博物館